第1回 2007年冬、26歳の水瀬杏は同窓会に出席するために島根に帰ってきた。成人式以来、5年ぶりの島根。たくさんの思い出の詰まった地、島根で、杏は初めて島根にやってきたときのことを思い出していた。
12歳の杏は母・美和子と、東京から母の実家である島根の小さな村に引っ越してきた。初めて会う祖母・美佐代は厳しく、杏には冷たい人のように思えた。何もない田舎での生活は寂しくつまらないものだった。そんな時、杏は同じ年の北村大悟と出会うことになる。
第2回 かつて好きな人と結婚するために村を飛び出した母がが杏を連れて戻ってきたことは、すぐに村中の噂になった。「美和子と杏は捨てられた」、という噂を聞いても、杏は父親は絶対に迎えに来ると固く信じていた。大悟も杏がそう信じているなら堂々としていればいい、と杏を応援する。ところが、杏は母から離婚したことを告げられるとショックを受けて家を飛び出してしまう。杏は、泣いているところを月島藤に見られてしまう。
第3回 働き始めた母だったが、すぐに無理がたたり倒れてしまう。いつまでも父の事を考えているのではなく、二人で頑張っていこうと杏は母をを励ます。寝込んでしまった母を支えるために何かしようと、杏は大悟の紹介で村の名家・月島家の正月準備を手伝いお金を得ることにする。月島家の兄妹・藤と椎香とも仲良くなり、島根での杏の生活は楽しく過ぎようとしていた。
第4回 島根に来て初めての正月、杏は大悟と母と一緒に初詣に出かける。「二人で頑張りますから、お母さんを元気にしてください」と願いを口にする杏。ところが、それを聞いた母は「もっと頑張れというの?あなたさえいなければ…」と杏を責める。傷ついた杏を見て、大悟は母・美和子に「人のせいにするなんてずるい」と言ってしまう。
第5回 初詣の一件から数日後、母は自ら命を絶ってしまう。自分の存在が、言動が、母を追い詰めてしまったのではないかと自分を責める杏。そんな杏に大悟は「自分が杏を守る!ずっと一緒にいる!」と誓いをたてる。
こうして始まった杏と大悟の初恋は、その後長い時間をかけて、流れていく。
